女性の防災グッズ|生理用品の備蓄と避難生活の準備

女性の防災グッズは、水・食料・ライトなどの基本の備えに、自分に合う生理用品、下着、衛生用品、薬と受診情報を加えて考えます。避難所での着替えや物資の受け取り方も、平常時から確認しておきたい項目です。

必要な物は、月経の有無、体調、妊娠・授乳の状況、生活環境によって変わります。この記事では、自分や家族の備えを見直したい方に向けて、持ち物の選び方と準備の手順を整理します。災害の危険が迫っているときは、荷造りや買い足しより安全確保・避難を優先してください。

女性の防災グッズは、使い慣れた物から選ぶ

まず、普段の生活で「なくなると困る物」を書き出します。女性向けと表示されたセットでも、自分のサイズや使い方に合うかは別に確認が必要です。以下は選ぶための例で、全員がすべて購入する必要はありません。

基本の備えに追加・確認したい用品
用途 用品の例 選ぶときの確認
月経への対応 普段使う生理用品、サニタリーショーツ 昼用・夜用などの種類と、自分の使用量
着替え 下着、靴下、着慣れたインナー サイズ・締め付け・肌への合い方、洗濯できない場合の替え
清潔を保つ 歯ブラシ、体を拭くシート、タオル 製品の用途、肌に使える部位、開封後の扱い
処分・収納 中身が見えない処分用袋、ポーチ 未使用品と使用済み品を分けられるか
照明・連絡 ライト、予備電池、充電器、防犯ブザーや笛 取り出しやすさ、操作方法、電池の状態
体調管理 自分の薬、お薬手帳、医療機関の連絡先 必要量・保存条件を医師や薬剤師に相談できているか

福岡県の備蓄の案内でも、日常の携行品、非常持ち出し品、在宅避難の生活必需品を分けて示しています。生理用品や身だしなみ用品も、普段の生活で必要としている物から選びましょう。

生理用品は何日分?「月経1回分」の使用量を確認する

東京都の「東京くらし防災」39ページでは、生理用品を少なくとももう1周期分ストックする備えを紹介しています。月経1回を過ごすときに使う量を確認し、日常分に加える予備を考える目安です。全員同じ枚数にする必要はありません。

普段使う昼用・夜用などを分け、家にある数と不足分をメモすると、買い足す物が具体的になります。非常持ち出し袋に入れる分と自宅に置く予備は分け、在庫を二重に数えないようにします。

生理用品の在庫メモ(自分の使用量で記入)
種類 月経1回で使う量 予備として確保済み 買い足す量
普段の日中に使う物 __個 __個 __個
夜間などに使う物 __個 __個 __個
その他、本人に必要な物 __ __ __

家族の分を用意するときも、本人に種類やサイズを確認します。人前で話しにくい場合は、紙やメッセージで聞く方法もあります。備蓄を使ったら補充し、包装の傷みや製品が指定する保管条件も確認してください。

断水中でも、普段と同じ方法で使えるか

吸水ショーツや布ナプキンなど、繰り返し洗う製品は、洗濯・乾燥に必要な環境を確保できるかが判断点です。断水に備えて、自分が使える使い捨て製品も選択肢に入れておきます。タンポンなどを含め、使用時間や交換方法は製品の説明を守り、節約のために使用時間を延ばさないでください。例えばユニ・チャームのタンポン使用上の注意には、使用できる条件や相談が必要な場合が記載されています。自分が使う製品の説明書も一緒に確認しましょう。

使用済みの生理用品を入れる袋も用意し、避難所や自治体が案内する方法で捨てます。横浜市の下水道の案内にあるとおり、生理用品はトイレに流しません。交換時の手の清潔や、着替え・処分ができる場所も一緒に確認しておきましょう。

持ち出し用・自宅用・外出用を分ける

すべての予備を一つのリュックに詰めると、持ち運びに支障が出ることがあります。収納場所ごとに役割を決め、体調のよい日に安全な範囲で背負い、無理なく動けるか確かめましょう。

  • 持ち出し用:避難直後に必要な生理用品、替えの下着、処分用袋、薬・受診情報などを、基本の持ち出し品に加えます。
  • 自宅用:生理用品や衛生用品の追加分、着替え、水・食料・携帯トイレなどを保管します。自宅が危険なときに取りに戻ることは避けてください。
  • 外出用:普段のバッグに入る範囲で、生理用品、薬、連絡先、小型ライトなど、手元に必要な物を選びます。

重さは性別だけで一律に決めず、体力、持病、子どもを抱く必要、移動経路などに合わせて調整します。自力での持ち運びが難しい場合は、平常時から家族や支援者と役割を相談しておきましょう。水・食料・トイレの備蓄量や家族で決めることは、家庭の防災ガイドも確認してください。

避難所では、着替え・物資・相談の場所を確認する

中身の見えないポーチや羽織れる衣類は、収納や体温調整に使えます。ただし、着替えのプライバシーを確保するには、用品に加えて避難所の設備が必要です。到着後、受付や運営担当者に次の場所を確認しましょう。

  • 更衣室や、必要に応じて使える授乳・休養スペース
  • 生理用品・下着などの配布場所と、個別に相談できる担当者
  • トイレまでの経路、照明、扉や施錠の状態

内閣府男女共同参画局の避難生活の資料は、女性用品を受け取りやすい配布方法、プライバシーを守る設備、照明や相談窓口の整備を示しています。設備や支援の状況は避難所ごとに異なるため、不足や困りごとは運営担当者に伝えてください。在宅避難中も、自治体に物資支援や相談の窓口を確認できます。

ライトや防犯ブザーは周囲を確認したり助けを求めたりする補助手段です。それだけで被害を防げるわけではありません。不安な場所や困った行為があれば、自分だけで対処せず、運営担当者や相談員に知らせましょう。被害の責任が、備えや行動をとれなかった人にあるわけではありません。

薬・妊娠・授乳など、自分に必要な支援も準備する

薬は一律に種類や日数を決めず、普段の治療に合わせて準備します。薬の名前や使い方が分かるお薬手帳、かかりつけの医療機関・薬局の連絡先を、持ち出せる形にしておきましょう。備える量や保存方法は、医師・薬剤師に相談してください。神奈川県の災害時の薬の備えと持ち出しリストも確認に使えます。災害時も自己判断で薬を減らしたり中止したりせず、足りなくなる前に医療機関・薬局や避難所の医療担当者へ相談します。

妊娠・授乳中や乳幼児がいる家庭では、通常のリストに加えて個別の備えが必要です。横浜市の妊産婦・乳幼児の災害対策には、当事者・家族向けのハンドブックと避難対応ガイドラインがあります。自治体や受診先と、連絡方法、避難時に必要な支援、持ち物を平常時に確認しておきましょう。

研究が示す、用品だけでは解決しない課題

及川裕子・常盤洋子(2022)の「災害時の避難所におけるウィメンズヘルスの課題」は、東日本大震災の避難所を経験した、30代後半~50代前半の子どもがいる女性10人に、2014年7~11月に聞き取りを行った研究です。月経への対応、身だしなみ、避難所の環境や家族に関わる心配など、物資の有無だけに収まらない課題が整理されています。

これは特定地域の10人の体験を分析した研究で、現在のすべての避難所の実態や、防犯用品の効果を示す調査ではありません。本記事では、持ち物とともに、必要な物を受け取れる場所や相談できる人も確認することが大切だと考えています。

女性の防災グッズでよくある疑問

女性向け防災セットを買えば準備は完了しますか?

購入後の確認が必要です。生理用品の種類、下着のサイズ、薬、持ち運べる重さは本人によって異なります。手持ちの物で補えるかを先に確認し、不足分を買い足しましょう。

生理用品は避難所でもらえますか?

支援物資として用意されることはありますが、配布の時期・種類・数量は避難所の状況で変わります。自分に合う物を備えつつ、不足したら受付や物資担当者に相談してください。

家族に中身をすべて共有する必要はありますか?

持ち出し袋の場所や、助けが必要なときの連絡方法を共有すると役立ちます。生理用品や薬などの細かな内容は、本人の希望に沿って、準備や支援に必要な範囲で伝えましょう。

今日の準備は、手持ちの確認と小さなポーチから

  1. 普段使う生理用品・下着・薬などから、なくなると困る物を選びます。
  2. 手持ちの数を確認し、不足分と次に補充する日をメモします。
  3. 持ち出す衛生用品をポーチにまとめ、基本の持ち出し品と一緒に、体調のよい日に無理なく持てるか確かめます。
  4. 避難先の案内を確認し、分からない設備や支援は平常時の訓練・相談の機会に質問します。

特別な物を一度にそろえるより、使い慣れた物を、必要なときに使える状態にしておくことから始めましょう。

資料確認日:2026年10月19日。行政の資料・研究は本文中のリンクから確認できます。自治体の支援内容や製品の扱いは、利用時点の案内・説明書を確認してください。

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