
福岡県で暮らす・運転する方へ
いつもの道を、
大雨の前に確かめる。
通院、買い物、仕事や家族の送迎。ふだん車で通る道にも、大雨のときに水が集まりやすい場所があります。道路や鉄道の下をくぐる「アンダーパス」や、周囲より低い道路を、雨が降る前に確認しておきましょう。
このページでは、福岡県の冠水リスクを調べる地図、2015年以降の冠水を資料で確認した7地点、外出前の備えをまとめました。ミドル・シニア世代をはじめ、日常的に運転する方とご家族に役立つ情報を紹介します。
資料確認日: / 冠水履歴の調査対象:2015年1月1日〜2026年10月21日
まず、いつも通る道の位置を確認する
自宅の近くだけでなく、病院やスーパー、家族の家までの道も確認します。冠水しやすい場所を通らずに行ける道があるか、天気がよい日に調べておくと、外出の予定を見直すときに役立ちます。
福岡県のアンダーパス・低い道路を調べる
国土交通省九州地方整備局の冠水想定箇所から位置を照合した143地点を掲載しています。ピンを選ぶと、所在地や確認できた冠水履歴、根拠資料が表示されます。地点名に【冠水履歴確認】がある7地点は、2015年以降の冠水を資料で確認した場所です。
【冠水履歴確認】の表示がある7地点:2015年以降の冠水を資料で確認しています。
それ以外の136地点:履歴未確認または照合未完了です。冠水しない・安全という意味ではありません。
色だけで判断せず、地点名と詳細欄の「冠水履歴区分」を確認してください。この地図は現在の冠水・通行止め・危険度を示すものではありません。
対象期間:2015年1月1日〜2026年10月21日。国の位置情報等を加工した143地点の地図です。県内のすべての地点・冠水事例は網羅していません。気象庁のキキクルとは地図の目的・色の意味が異なります。
リンク先は国が公表する「冠水想定箇所」の地図です。下記の「冠水履歴を確認した7地点」の一覧とは対象・意味が異なります。現在の冠水状況を表示する地図ではありません。地図の操作は出発前や安全な場所に駐車してから行ってください。
川から離れた市街地でも、道路は冠水する
大雨で下水道や水路が雨水を流しきれなくなると、街の中に水がたまることがあります。これが「内水氾濫(ないすいはんらん)」です。川の堤防が壊れるような洪水とは異なる仕組みでも浸水するため、川との距離だけでは判断できません。福岡市も内水ハザードマップを公開しています。
道路や鉄道の下をくぐるアンダーパスは、周囲より道路が低くなっています。また、橋の下でなくても、道路の一部がくぼんだ場所には水が集まります。台風や集中豪雨が予想されるときは、こうした場所を含む移動経路に目を向けてください。
参考:福岡市「内水ハザードマップ」、九州地方整備局「冠水想定箇所」の説明。掲載する各事例の冠水原因が、すべて内水氾濫という意味ではありません。
ハザードマップは種類も確かめる
道路の低い場所だけでなく、川の氾濫による「洪水」、排水が追いつかない「内水」、海沿いの「高潮」など、お住まいの地域に関係する地図を併せて確認します。土砂災害の危険がある地域では、その情報も確認してください。
国のハザードマップポータルサイトから、お住まいの市町村を探す(別タブ)
内水ハザードマップの公開状況は自治体により異なります。見つからない場合は市町村の防災・下水道担当窓口で確認してください。
2015年以降の冠水を資料で確認した7地点
自治体の会議録、災害資料、配信情報や現地調査論文から、実際に冠水したことと、地点の位置が対応することを確認できた事例です。同じ場所に複数年の記録があっても、地点数は1地点として数えています。
福岡県内のすべての冠水事例を集めた一覧ではありません。記載されていない場所の安全性を示すものではなく、各地点の冠水回数や現在の危険度を比較するものでもありません。発生日が特定できない資料は、年や災害名の単位で記載しています。
一枝アンダーパス 北九州市
福岡県-02-091 / 一般県道下到津戸畑線
市の事務局が一枝・陣山の2か所で実際に冠水したと報告。
発生日未特定。会議開催日を発生日として扱わない。
陣山アンダーパス 北九州市
福岡県-02-119 / 陣山築地町1号線
市の事務局が一枝・陣山の2か所で実際に冠水したと報告。
発生日未特定。会議開催日を発生日として扱わない。
北磯陸橋下(北磯アンダーパス) 大牟田市
福岡県-02-131 / (市)唐船松原町線
市の防災ガイドブックが2020年7月豪雨の記録として北磯アンダーパスの冠水写真を掲載。
災害単位。個別の撮影日・冠水開始時刻は未特定。
大牟田市 防災ガイドブック「令和2年7月豪雨の記憶」
見開き1〜2ページ
大牟田市が北磯アンダーパスを冠水のため通行止めと配信。
市の情報更新時刻5:34。冠水の開始時刻ではない。
大牟田市配信「道路冠水状況」(Yahoo!くらし掲載)
2023年7月1日5:34更新/情報提供:大牟田市
西牟田高架下(西牟田アンダー) 久留米市
福岡県-02-145 / 主要地方道三潴上陽線
県の道路規制一覧で原因が冠水、規制が全面通行止めと明記。
20:25〜21:20は通行規制の開始・解除時刻。冠水の開始・解消時刻とは断定しない。
福岡県 災害対策本部会議(第3回、2025年8月12日)
PDF21ページ/別紙⑤・46番
地点をどう照合したか
県の規制表の「三潴上陽線・西牟田アンダー」と国交省の「主要地方道三潴上陽線・西牟田高架下」を照合。所在地は久留米市三潴町西牟田6174-2。
能徳架道橋下(能徳工業団地入口) 豊前市
福岡県-02-183 / (市)前川・能徳線
市建設課長が、当日9:54にアンダーパスが冠水して通行止めにしたと答弁。早朝の未冠水の説明だけで判断せず、後の答弁も確認。
9:54は答弁で示された冠水による通行止めの時刻。
豊前市議会 2023年9月定例会 会議録
印刷38ページ(PDF39ページ)、補足:印刷76ページ(PDF77ページ)
地点をどう照合したか
議事録の能徳工業団地入口・体育館前・JR立体交差の位置関係と、国交省02-183の位置図(前川・能徳線、大字八屋340-9)を照合。
垣生高架下(垣生アンダーパス) 中間市
福岡県-02-189 / 主要地方道中間宮田線
総務部長が市内被害の説明で垣生アンダーパスの道路冠水を報告。
月・災害単位。地点ごとの冠水開始日は未特定。
中間市議会 2017年9月7日 会議録
印刷47ページ(PDF19ページ)
総務部長が市内被害の説明で垣生アンダーパスの道路冠水を報告。
災害単位。地点ごとの開始・解消日時は未特定。
中間市議会 2018年9月6日 会議録
印刷46ページ(PDF20ページ)
地点をどう照合したか
市議会の垣生アンダーパスと国交省02-189(主要地方道中間宮田線、中間市垣生321-1)を名称・所在地で照合。2025年の「JRアンダー」記録の追加は保留。
紺町地下道 太宰府市
福岡県-02-224 / 正尻・川久保線
現地調査論文に国分1丁目のアンダーパスの浸水痕跡と位置図が掲載され、報道でも当日の冠水を確認できる。
日を確認。現地調査は2023年7月14日。
牛山素行・本間基寛・向井利明(2025)「2023年の風水害による人的被害発生場所の特徴」自然災害科学44(2),173–209
189〜190ページ(PDF17〜18ページ)、図38・写真9
RKB毎日放送 2023年7月11日報道
7月10日の冠水と市職員による規制を報道
地点をどう照合したか
論文の図38・写真9と国交省02-224の位置図・写真を照合。国分1丁目で国道3号と西鉄天神大牟田線をくぐる位置、北東入口の曲線と歩道構造が対応。
「Google マップで位置を確認」は所在地を調べるためのリンクです。大雨時の通行を勧めたり、安全な経路を案内したりするものではありません。
通院・買い物・送迎の前にできる4つの備え
よく使う道を1本確認する
まずは病院やスーパーなど、利用する機会が多い行き先を1つ選びます。途中のアンダーパスや低い道路を確認し、家族や送迎を頼む相手にも場所を伝えます。
予定を早めに相談する
急がない外出は延期を検討し、通院や送迎は相手先と早めに相談します。移動に時間がかかる方は、ご家族や支援する方と連絡方法も決めておきましょう。
天気と通行規制を確認する
気象庁のキキクル、自治体の避難情報、道路の通行規制を確認します。いつもの道が使えないときは、無理に出発せず、予定を見直します。避難が必要な場合は自治体の情報を確認し、安全に移動できる早い段階で行動してください。
「通れそう」で進まない
水深や道路の端が分からない場所には進入しません。前の車が通ったことやナビの案内だけで判断せず、現地の通行止め表示にも従ってください。
運転時の注意の根拠:国土交通省「自動車が冠水した道路を走行する場合に発生する不具合について」。車の構造や水の流れなどで状況が異なるため、通行可能な水深の一律の目安は示していません。
今日、家族と確認すること
- 病院・スーパーまでの道に、低くなっている場所はありますか。
- 大雨が予想される日に、予定を変更するときの連絡先は分かりますか。
- 天気・避難情報・道路規制を確認するページを開けますか。
- 自分で確認しにくい場合に、相談できる相手はいますか。
全部を一度に覚える必要はありません。まずは「いつもの道を1本確認する」ことから始めてください。
出発前に確認する公的情報
過去の履歴と、今日の状況は別の情報です。外出の予定を立てるときは、次の情報を組み合わせて確認してください。
浸水・洪水・土砂災害の危険度を確認します。浸水キキクルは1km四方ごとの情報で、個々の道路の水深や通行可否を示すものではありません。
気象情報や避難情報を確認し、お住まいの自治体が発表する情報も確認します。
福岡県の案内から道路交通情報を確認します。掲載情報だけで判断せず、現地の規制にも従ってください。
市町村のハザードマップで、想定される浸水や避難先を事前に確認します。
参考:気象庁「浸水キキクル」の解説。地図が表示できないときは、自治体の発表やテレビ・ラジオなど、利用できる手段でも確認してください。
よくある疑問
アンダーパスとは、どのような道ですか?
道路や鉄道の下をくぐるため、周囲より低くなっている道路です。大雨で水が集まるおそれがあります。橋の下以外でも、くぼんだ道路には注意が必要です。
冠水履歴が載っていない場所は、安全ですか?
安全とは判断できません。資料が見つからない、日時が分からない、地点の照合が終わっていないなどの理由で、一覧に載せていない場所もあります。今まで冠水の経験がなくても、ハザードマップや当日の状況を確認してください。
車高の高い車なら通れますか?
車高だけで通行できるとは判断できません。水の深さや流れ、路面の状態を見た目で把握できない場合もあります。冠水した道路や水深の分からない場所には進入しないでください。
このページで、今の通行止めを確認できますか?
このページはリアルタイムの通行状況を表示していません。出発前に、福岡県の道路規制情報や道路管理者の発表を確認し、現地の規制に従ってください。
掲載基準と出典について
履歴の確認対象は2015年1月1日〜2026年10月21日です。「過去10年」という動く期間ではなく、開始日を固定して調べています。
地点の確認には国土交通省九州地方整備局「道路防災情報Webマップ」の位置図・一覧を使い、冠水履歴には自治体の会議録や災害資料、自治体が配信した情報、現地調査論文を照合しています。単に通行止めになった記録や、冠水した日が分からない写真だけでは、期間内の冠水を確定していません。
国の福岡県一覧と位置データを照合した143地点のうち、この基準で履歴を確認できたのは7地点です。残る136地点は履歴未確認または照合未完了であり、冠水しなかったという意味ではありません。元の一覧にある147地点のうち4地点は座標の照合ができていないため、作成した地図データには含めていません。
道路の改良や排水設備の整備、資料の追加などにより、状況や確認結果が変わることがあります。このページは行政の公式な危険度判定や通行案内ではありません。県内のすべての地点・事例を網羅したものでもありません。
- 国土交通省九州地方整備局「道路防災情報Webマップ」(掲載情報:2026年4月時点)
- 福岡市「内水ハザードマップ」
- 気象庁「浸水キキクル」
- 国土交通省「自動車が冠水した道路を走行する場合に発生する不具合について」
- 各地点の履歴を確認した会議録・資料・論文は、7地点の事例欄に掲載しています。
国の位置情報等を参照・加工し、防災サイトが整理したページです。国土交通省が作成・認定したページではありません。












